「外務省職員の遺体画像へのリンク削除要請」への重大疑問【求む返答】

(平成15年12月6日)
差出人:  三田村 伸  
GEF06332@nifty.ne.jp

 三田村と申します。 外務省職員の遺体画像を巡る一連の投稿の当事者ではない外野の者が口を挟む非礼を、まずお許し願います。

この場に投稿された東京法務局人権擁護部第二課長 吉岡慶治氏のものとされる投稿 および外務省国内広報課長(宮下孝之氏?)のものとされる投稿に対して、このサイ トの一読者として、また納税者たる一国民として以下のような疑問を抱きましたの で、お二人にご返答を願いたいと思います。

1.なぜ「死体画像を撮影できたのか」を追求しないのか? 現場での布に覆われた状況のものならともかく、病院で服を脱がされた状態の映像の 撮影は、当時外交官2人とその運転手の状況を掌握していた米軍の許可あるいは黙認 なしには不可能なことは明らかである。

この件について、撮影・配信したロイターをはじめとするメディアのみならず、米軍 の現地担当者にも事情を確認すべきであり、それを怠っているとしたら「人権擁護」 という名目は説得力を欠く。 なぜ米軍はそのようなことを許したか?そのことを外務 省でも法務省でも問い合わせた事実はあるのか?

2.人の死という「究極の人権侵害」の真相究明の意思はあるのか? 最大の人権侵害は、言うまでもなく人の生命を奪うことである。 にもかかわらず、こ の「究極の人権侵害」を受けた外交官2人の殺害された状況について、米軍発表と他 の目撃情報があまりに矛盾している(襲撃時刻・襲われたのは車内か車外か・二人の パスポートが地元部族の手に渡っていたか否か他)。

その真相を究明しようという努 力が、外務省にも法務省にも見られないのはなぜか?現地への調査団も派遣されてい ない状況では、その「人権侵害」をなくそうという努力がないことの証拠となる。こ の状況では、両省の「人権擁護」の名目は説得力がない。

真にこの種の事件(究極の人権侵害)の再発防止と、2人の死を無にしないために も、外務省(場合により法務省も)は直ちに調査団を現地に派遣し、米軍や現地住民 に対する徹底した聞き取り調査や現場検証を含む事実調査を行うべきであると思う が、その予定はあるのか?

なお、私がよく閲覧するサイトにて、この件に関する私の疑問をそのまま表現して くれたような投稿がありましたので、出展を明確にした上で私の意見に代えさせて頂 きます。 元文を書かれた「あっしら」さまにはこの場をお借りして御礼申し上げま す。

以下転載(誤変換や段落番号をつける修正は当方責任にて加えました)

http://www.asyura2.com/0311/war43/msg/1519.html

「イラク外交官殺害事件」:「真相究明を」は「テロに屈するな」と同じ空念仏
投稿者 あっしら 日時 2003 年 12 月 05 日 21:25:40:Mo7ApAlflbQ6s

「イラク外交官殺害事件」については、与党も野党も、真相を究明しなければならな
いという点では一致している。
政府とて、真相はどうでもいいとは口が裂けてもいえないはずである。
真相究明の必要性は、自分自身が主張してきたことでもある。

しかし、真相究明を主張し調査団を派遣するだけでは、真相は究明できないと考えて
いる。

1.「真相究明」は米国政権への抗議が第一歩

イラクは米英軍の軍事占領支配下にある。

「真相究明を」という声が上がっているのは、漏れ伝わってくる事実情報と米軍(C
PA)の説明に大きな齟齬があることに由来しているはずである。
そうである限り、否応なく米軍(CPA)を通じて行わなければならない調査(捜
査)で得られるものは、限界それも低いレベルの限界があると言える。

まだ数日しか経過していない時点で小泉政権を“カス政府”と決めつけるのは、今後
の課題である真相究明に積極的でないからではない。

政府手持ちの情報に照らすだけでも米軍(CPA)の説明が“異常”であることがわ
かるはずなのに、米国政権に正式な抗議を行っていないことをもって“カス政府”と
断じるのである。

米軍(CPA)が基本情報の誤りさえ認めていないことを取り上げようと思っていた
が、「アメリカ政府は、日本政府に対し、これまでの調査の結果、当初のアメリカ軍
の発表には誤りがあり、2人が売店で水や食糧を買うために車を停めた際に襲撃され
たという事実はなかったと、日本政府に伝えてきた」という報道がされている。
(「米 日本に情報の誤り認める(NHK)」 
http://www.asyura2.com/0311/war43/msg/1476.html )

しかし、これは、NHKも解説しているように、「事件はテロという見方を一層、強
め」るものであっても、基本情報の誤りを認めたものではない。

真相究明の端緒は、米軍(CPA)を通じないで得ている情報に基づき、米軍(CP
A)の虚偽情報とも言える発表や米軍(CPA)の事件への対応ぶりに対して正式な
抗議を行うことでなければならない。

次の点だけでも、外交ルートを通じてブッシュ政権に抗議する正当な事由があると考
えている。

(1)日本政府へ通報の遅れ問題
(2)被害者へのケア問題
(3)遺体映像の公開問題
(4)事前テロ情報の秘匿問題

この4点は、米軍が事件に関与していたかもといった「陰謀論」や「誤射説」には
まったく関係なく、独立主権国家であり米国と同盟関係にある国家であれば、なに憚
ることなく抗議できる内容である。

(逆に、これらを見過ごせば、日本は、独立主権国家としての尊厳も持たず、米国に
ただひれ伏す国家と見られることになる)


(1)日本政府へ通報の遅れ問題

 日米関係の基礎的な信頼性に関わる重要問題であり、事実問題としては、銃撃殺害
事件の発生時刻がいつだったかということになる。

 肝心な殺害事件の発生時刻は、午後5時頃という米軍発表が修正されているわけで
はない。
 事件報道後まもなく、事件発生時刻は、午後5時頃という夕方ではなく午後12時
から1時のあいだ(これもあまりにも幅がありすぎる)の真昼間だったと報道される
ようになった。
 この4時間以上の食い違いは、そのまま日本側への通報の遅れとなっているはずで
ある。(米軍が日本外交官が被害者であるという認識を持ったタイミングについては
後述)
 自衛隊員や一般国民でもそうでなけばならないが、米軍の占領支配に協力している
日本外交官が銃撃の被害に遭っていながらその通報が大きく遅れても、日米関係やイ
ラク占領支配への協力とは何ぞやという根幹的な疑念を政府が抱かないとしたら、政
府としての存在意義がないことになる。

 日本政府は、現地調査をしなくとも、二人がバグダッドの日本大使館を出発したの
が午前10時頃であることは確認できている。
 それは、不思議なことに報じられていないティクリートで開催された“復興会議”
の開始予定時刻に照らせば妥当性が検証できるものであろう。
 途中で事故や故障が発生していれば、携帯電話もしくは無線で連絡が入っていたは
ずである。(会議は行われたというから、午後5時に至る前に、予定されていた日本
外交官の参加がないことで大騒ぎになっていなければおかしい)

 行政処理ができる思考力を持つ政府であれば、これだけで米軍が発表した午後5時
頃に発生した銃撃事件に疑義を抱き、即刻、米国政権に問い質すはずである。
 報道や現地調査に依存するようなものではない。

 (事件発生時刻が昼頃というのは、奥参事官が治療のために運び込まれた時刻が午
後2時前だったとする病院関係者の証言にも符合するものである)

 銃撃されたのが水や食料を買うために車から降りたときかどうかという情報はムダ
とは言わないが、二人が貫通銃創を受けていないことや二人が乗っていた自動車が浴
びた銃弾の状況を見れば、車内にいたときに銃撃されたことは明らかである。
 NHKが報じた米国政府の情報修正は、この追認でしかない。

※ 参照書き込み

『日本外交官殺害事件:事件発生時刻を4時間もずらして発表した“米軍の作為”を
問うべし [このまま前のめりになれば犠牲者の山が築かれる]』
( http://www.asyura2.com/0311/war43/msg/923.html )


(2)被害者へのケア問題

 別に日本人だから外交官だからというわけではないが、近くに設備が整い銃撃被害
の治療にも精通している第4師団第21野戦病院がありながら、米軍(CPA)は、
なぜ奥参事官をイラクの一般病院に搬送したのかということも、きちんと問い質さな
ければならない。

 不幸なことに、イラク国内の一般病院は、医薬品や医療器具が不足していると言わ
れ、日本に対する支援要請でも大きく訴えられている問題でもある。

 翌日現場近くで起きたとされる韓国人技術者の銃撃事件では、米軍は、第21野戦
病院に負傷者を搬送している。(銃撃された4名のうち2名は救命されている)

 奥参事官は、即死ではなく病院に搬送された後も生きていたと言われている。
 それで救命できたかどうかは別として、占領支配に協力している日本の外交官が銃
撃を受けたのなら、米軍(CPA)は最善の対応をしなければならないはずだ。

 被害者が同盟国日本の外交官だとはわからなかったと言い訳されるのなら、米軍が
パスポートなど身の回りの品を地元部族長から回収したと説明したことが事実に適合
しているかどうかを調査しなければならない。
(報道では、二人のパスポートをはじめとする所持品は米軍が到着したときにもその
ままであったとされている)

 被害者のケア問題については、事件発生時刻→米軍への事件発生告知時刻→米軍の
現場到達時刻→負傷者の搬送開始時刻がきちんと確認されなければならない。

 また、二人が乗っていた四輪駆動車は、レバノンの外交官用ナンバープレートが付
いていたという説とナンバープレートは外していたという説の両方が流れている。
『被弾した、日本外交官の車両と、韓国技術者の車両の写真。』( 
http://www.asyura2.com/0311/war43/msg/1348.html )の写真を見る限り、前面のナ
ンバープレートは付いていない。
 ナンバープレートを外していたのなら、バグダッドの日本大使館にあるか、車内に
あると推論するのが妥当であろう。
 ナンバープレートの装着が実際はどうであったのか、今現在ナンバープレートがど
うなっているのかを明確にすべきである。

※ 参照書き込み

『米軍(CPA)は奥参事官を見殺しにした!! [日刊ゲンダイ12月5日より]
 − それでも事件の真相を追及せず自衛隊派兵を急ぐ“カス政府” −』
( http://www.asyura2.com/0311/war43/msg/1323.html )

『俺もすごくムカついています』
( http://www.asyura2.com/0311/war43/msg/975.html )

『「ティクリート日本外交官殺害事件」を読み解く 【二人のパスポートを米軍が
“回収”:二人の遺体の扱いに激怒し米国に抗議しない日本政府はカス未満!】』
( http://www.asyura2.com/0311/war43/msg/814.html )

(3)遺体映像の公開問題

 遺体をもてあそんだことはさておき、遺体映像がTV放送やインターネット配信を
通じて流れたことは事実である。
 外務省も、遺体映像や遺体画像にアクセスできるリンク先を提示することに抗議の
メールを送っているくらいだから、その事実を確認している。

 外務省は、リンク先を示しているサイトではなく、遺体映像を捜査目的以外で撮影
させたり、撮影された遺体映像を一般に公開した相手にこそ抗議しなければならない
のである。

 米国や英国の政府は、イラク侵攻中に捕虜や犠牲兵士の映像を流したアラブ系TV
局や捕虜を撮影させたフセイン政権を激しく非難した。
 兵装のままの犠牲兵士の画像でも、人権問題として強く非難したほどである。

 日本政府は、あのような姿の遺体を本来の目的以外に撮影させた米軍(CPA)責
任者を明確にし処罰を米国政権に求めるとともに、一般に公開したメディアに厳重な
る抗議をしなければならないはずである。

※ 参照書き込み

『日本人外交官「遺体辱め」問題について [はまちさんへ]』
( http://www.asyura2.com/0311/war43/msg/1249.html )

『Re: >死後硬直だと思います』
( http://www.asyura2.com/0311/war43/msg/1258.html )

(4)事前テロ情報の秘匿問題

 これは、公的な確認が必要な情報であるが、外交官銃撃事件の直前に起きた韓国大
使館員誘拐事件で、犯行者が、「次は日本の外交官や民間人を皆殺しにする」という
メッセージを米国と日本に伝えるよう指示したとされる問題である。

 この情報が日本側(在バグダッド日本大使館ないし外務省)に伝わっていたかどう
かは、今回の悲劇が避けられたかどうに関わる重大問題である。

 「次は日本の外交官や民間人を皆殺しにする」という情報が日本側に伝わっていな
いとしたら、同盟国である米国の政権は、重大な背信行為を行ったことになる。
 もしも、日本側に情報が伝わっていたとしたら、民間人はいないと思われるイラク
では外交官が標的になるわけだから、日本政府は、従来にも増した警備体制を敷かな
ければならないことになる。

 米軍も知り、日本側もそれを知っていたのなら、二人の車は米軍の護衛付きでティ
クリートに向かったはずであり、あの悲劇は避けられた可能性が高い。

 米軍に護衛を要請して米軍がそれを断ったとしたら、日米同盟関係をないがしろに
するものと抗議しなければならない。


※ 参照書き込み

『事件直前に発生した「韓国大使館員誘拐事件」で“次は日本の外交官や民間人を皆
殺しにする”とのメッセージを米軍が情報秘匿! [浜田和幸氏:日刊ゲンダイ]』
( http://www.asyura2.com/0311/war43/msg/1329.html )

2.米軍による情報操作の意図

 阿修羅サイトでも、米軍は、すぐにバレる見え見えの嘘をなぜ発表したのかという
疑念も提示されている。

 この問題については極めて単純に考えている。

 米軍(CPA)・ブッシュ政権は、すぐにバレる見え見えの嘘と承知しながら嘘を
ついたのである。
 そして、日本政府や日本国民がどこまで腑抜けなのかを見ているのである。

 これだけ見え見えの嘘をついても抗議すらしない相手を米英政権がどう思うかはご
想像にお任せする。

 彼らは、力なき者たちや知性に乏しいと判断する相手をあざ笑う習性を持ってい
る。

 今後の対日政策を有利に運ぶ目的と自分たちの嗜好を満たすために、バレバレの嘘
をついていると思っている。

 米国政権は、資金面でも人的面でも、日本を地獄まで付き合わせたいと考えてい
る。
 (それどころか、自分たちは地獄の一歩手前で引き返し、日本だけを地獄に落とす
ことだって平気にやるだろう)
 日本政府のなかにも、地獄ではなく“国益”だとは思っているかもしれないが、そ
うしたいと考えている連中がいるはずだ。

 見え見えの嘘をついても唯々諾々と従って自衛隊を派兵してくれる日本は、悪魔に
見込まれた存在となる。
 2人の外交官が犠牲者となった後の派兵であれば、自衛隊員に犠牲が出たからと
いって撤退を云々することはないだろうとも考えている。

 対米抗議もせず真相も未解明のまま自衛隊をイラクに派兵すれば、そういう考えを
持つ連中にそっくり自衛隊員を預けることになる。

 米国政権が日本政府にもっと多くの自衛隊員を派兵させたいと考えたら、どういう
手をうつであろう。
 そう、自衛隊員に犠牲者を出し、「テロには断固として屈しない。もっと兵力を増
強して戦い抜く」となるよう誘導するだろう。

 今回の「外交官殺害事件」で米国政権に抗議すらしないという体たらくのままの自
衛隊をイラクに派兵することは、自衛隊員を生け贄に捧げることと同じである。

『まじめな人たちは“彼ら”を読み切れない』
(http://www.asyura2.com/0311/war43/msg/340.html)

『ますます巧妙でわかりにくくなる“彼ら”の嘘 − 勉強を超えた価値観の問題 
−』
(http://www.asyura2.com/0311/war43/msg/345.html)

『二つの質問に簡単に応えます』
(http://www.asyura2.com/0311/war43/msg/358.html)

※ 参照書き込み

『「外交官殺害事件」であっしらと同じ読みをした外務省幹部 [朝日新聞]』
( http://www.asyura2.com/0311/war43/msg/1251.html )

『イラクの現局面は大枠で米英政権のシナリオ通り [シジミさんへ]』
(http://www.asyura2.com/0311/war43/msg/333.html)